原状回復工事の費用は、見積を比較しても「高い or 安い」の判断が難しいもの。本記事では、東京都内を中心とした原状回復工事の費用相場と、価格以上に大切な“選ぶ基準”について解説します。
「クロス張替がこの金額って高すぎない?」「クリーニング費用が他社より1万円高い…」そんな声をよく耳にします。
実際、原状回復工事の相場は業者や仕様により大きく幅があり、内容を理解しないまま比較すると判断を誤ってしまうことがあります。
見積書に「クロス張替 一式」とだけ書かれていても、どれくらいの面積なのか、材料は何なのかが不明だと、相場と比較しようがありません。
明細化されていない見積は、価格が適正かどうかを判断する材料に欠けるため注意が必要です。
クロス業者、清掃業者、水道業者を別々に手配している場合、それぞれに諸経費や管理料が上乗せされ、結果として総額が高くなるケースがあります。
一括対応可能な業者であれば、工程がスムーズになり、トータルコストを抑えやすくなります。
東京都内の原状回復工事における、代表的な作業の相場目安は以下の通りです(2025年現在)。
これらは「職人が直接施工し、材料の品質や作業の丁寧さを保った場合」の目安です。相場より極端に安い金額提示をされた場合は、仕上がりや保証体制に問題がないか慎重に見極める必要があります。
「クロス張替が800円/㎡」という安価な見積を出す業者もありますが、実際には薄手で破れやすい在庫処分品を使っている例もあります。
初期費用は安くても、退去のたびに再施工が必要になれば、長期的にはコスト増に繋がります。
養生不足による塗料の飛散や、仕上がりムラ、クリーニングの未対応箇所など、表面上はキレイでも再施工を余儀なくされるケースも少なくありません。
こうした事例は、写真報告や施工後の報告書で確認するようにしましょう。
管理会社として最も避けたいのが、「工事が雑だ」と入居者・オーナーからの指摘が入ることです。
信頼を失う要因になるため、金額の安さよりも、仕上がりや対応品質を重視する判断が必要です。
適正価格で高品質な原状回復工事を依頼するためには、以下のような視点で業者を見極めることが重要です。
価格だけでなく、「対応力」「報告精度」「再施工の少なさ」といった付加価値も考慮した上で判断することが、信頼構築と空室対策の両立につながります。
原状回復工事は価格の安さだけで決めるものではありません。むしろ、トラブルや再施工による“見えないコスト”の方が大きな損失になりかねません。
丁寧な施工・明瞭な見積・迅速な対応をしてくれる業者こそが、結果的にコストを抑え、信頼を築けるパートナーとなります。
「今の業者の見積が高すぎるかも?」と感じたら、一度、当社にご相談ください。